台湾の気鋭のアーティスト LIU YEN CHENG とマカオ出身の CHAN CHI CHENG、そして東京・高知在住のアーティストが集い、和紙の原料である楮や、和紙の素材そのものに焦点を当てた新作パフォーマンスと演劇作品を披露します。パフォーマーや俳優が劇場を飛び出し、風情ある木造校舎の元小学校・長い歴史を持つ神社の舞台や古民家でのツアー公演を行います。この魅力ある場所で、独創的な2作品をお楽しみ下さい。
イベント情報
柳野公民館(いの町小川柳野850-1)
9月11日(月)①開場 10:30|開演 11:00 ②開場 15:00|開演 15:30
八代八幡宮(いの町枝川八代)
12日(火)開場 18:30|開演 19:00
13日(水)①開場 13:00|開演 13:30 ②開場 18:30|開演 19:00
赤れんが商家(香南市赤岡町772−1)
15日(金)①開場 13:00|開演 13:30 ②開場 18:30|開演 19:00
16日(土)開場10:30|開演11:00
※各回約30名を予定
※14日(木)は休演日
前売・当日一般:2000円
高校生以下・シニア(65歳以上):1000円
未就学児:無料
予約方法
①氏名 ②枚数 ③日時 ④チケットの種類(一般、高校生以下・シニア、未就学児) ⑤電話番号 を以下のいずれかへご連絡ください。
- メール washiplustheater@gmail.com
- ショートメッセージ 090-9775-9504
- LINE(ID検索 @642unvdj またはQRコードから友達追加してください)
Kaji/楮
参加アーティスト:石山優太・井上貴子・原啓太・浜田あゆみ
Director’s note
今回の作品づくりは大きく2つのアプローチからスタートしました。
一つはタイトルにもなっている楮(コウゾ)に対するアプローチです。
コウゾは土佐の言葉で「カジ」「カジクサ」と呼ばれます。和紙の原料として知られているこの植物は何を好み、どう生きているのか。
もう一つは、今回の公演の会場となる、3つの「場所」へのアプローチです。
元小学校の講堂だった公民館。地歌舞伎の奉納舞台を併設する神社。村長の家として、造り酒屋として、時には靴屋として、村の中心にあった商家。
劇場ではない歴史あるこれらの「場所」でどういった作品ができるのか。
これらの2つをリサーチしていく上で、浮かび上がったキーワードが人間の「手」でした。「手をかける」「手を施す」「手助け」などなど。
楮は人間の手がないと生きられないと言われています。沢山の人が手を掛け、作られる和紙は、現代の大量生産・消費の波に逆らって、いまその価値を見出そうとしています。そして、3つの場所もまた、人の手によって守られ、存続し、歴史を繋いでいます。
楮を通して場所を感じ、場所を通して楮を感じ、そして人を感じる。
そんなあたたかい作品がお届けできたらと思っています。
「人造自然」Artificial Nature
出演者:CHAN CHI CHENG 他
Director’s note
「自然」と「人工」という言葉の間で、人間の自尊心が顕著になり、自然を超えようとする現象が起こっています。この状況をどう受け止めるかが重要です。
しかし、自然は生命や山、海、大地、気候など、この世のありとあらゆるものを含んでおり、人工は自然界で自然に形成されなかったもので、人間が生み出したものを指します。
過去、私たちは自然から生まれ、今ここに存在しています。将来、私たちも自然に還ります。実際、すべてが自然の一部なのです。私たちも自然の一部です。
私たちの周りで何を感じるのでしょうか? 音、動き、色、光、またはすべての生命でしょうか。おそらく、すべてのものには2つ以上の側面が存在するでしょう。私たちは支配しようとする一方で、同時に畏敬の念も抱きます。しかし、すべてが終わった後、自然に還るのでしょうか?
いずれにせよ、私たち人間もやがて自然に還るのです。実際、知覚できるものだけが全てではなく、むしろ感覚が重要かもしれません。
Artist Profile
LIU YEN CHENG
大身體製造創設者兼アーティスティック・ディレクター。1986年台湾南投市生まれ。国立台北芸術大学大学院舞踊研究科卒業。芸術活動の核となる哲学「誰も身体を持っていない」「すべてが物質である」という概念に基づき、存在、混沌、持続可能性、現実と幻想といった問題に長期的に焦点をあてている。
Access
柳野公民館
- 県交北部交通バス 柳野駅から徒歩3分
- 車をご利用の方は、高知自動車道伊野ICから国道194号経由で約40分
※柳野公民館は敷地内に駐車場がありますが、道が狭いのでお気をつけください。ご予約時駐車場のご案内をいたします。
Credits
舞台監督・音響:相川貴
音楽:大村太一郎
主催:高知県立美術館(公益財団法人高知県文化財団)、Washi+、La forêt(ラ・フォレ)、公益社団法人日本芸能実演家団体協議会
企画制作:Washi+、La forêt(ラ・フォレ)
協力:特定非営利活動法人すてきなまち・赤岡プロジェクト、八代青年団、柳野地区会、ふれあいの里柳野、高知大学教授 田中求、鹿敷製紙株式会社、Masumi Rodriguez、Elena Kirby、大身體製造、PROJECT ZERO、領木隆行、大村菜穂子、北岡竜之、槌谷大作
後援:高知県教育委員会、いの町教育委員会、(一社)高知県製紙工業会、高知県手すき和紙協同組合
統括プロデューサー:浜田あゆみ
制作:山浦日紗子
制作補佐:内田海宇・池田綾(Washi+)、辰己ゆり(Spoon)、古谷亜沙美(奏華舎)
日英通訳:太田瑞穂、原啓太
記録映像:志和樹果、羽屋戸橋道
チラシ写真・記録写真:深田名江
チラシデザイン:立木幹生
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業 (アートキャラバン2))|独立行政法人日本芸術文化振興会 事業名: JAPAN LIVE YELL project
令和5年度第73回高知県芸術祭協賛行事